SZI誌記事より2

SOTO禅インターナショナル誌2016年のVol.57号に普門寺だよりというタイトルで2016年
9月の普門寺20周年記念行事について記載されておりますのでその内容をご紹介します。

 

 

 

 2016年9月3日に禅センター「愛禅佛府」大悲山普門寺は創立20周年を祝いました。

当日の午前中は法要、午後は恒例の紅葉祭り、本年は邦楽コンサートとしました。
法要第一の本尊上供には曹洞宗ヨーロッパ国際布教総監の佐々木悠嶂師に導師を勤めていただき侍者は輝元泰文師、次は中川堂頭が導師として開山献供と正法会サンガメンバーの先亡諸霊諷経を執り行いました。サンガメンバーは特訓で習った献供の殿行を無事勤めました。この後境内に新しく建てられた開山塔、開基塔、万霊塔三基の開眼供養をいたしました。

正午にはミュンヘンにてすでに公演を終えられた邦楽演奏のご一行が到着されました。
すがすがしい晴天の下、午後2時前にはたくさんの人たちがやって来て駐車場は間に合わず、牧草地の上にたくさんの車が停まるようになりました。頻繁に出入りはありましたがおよそ350人から400人が来たのではないでしょうか。その理由は地元新聞記者が一泊の普門寺での参禅体験を書きその後数日して続いて20周年記念祭の案内記事を載せてくれました。三日の終了後9月7日には四つの写真入の大きな紙面で記事にしてくれています。

2時に始まった祝辞の第一番目は当地エルルバッハ市市長ヴァッチンガー氏でしたが、正直なところ仏教などまるで知らない土地柄当初は大変危惧したが、中川老師はカトリックの祝祭にもまた教会墓地の葬式にも参列した。すでにセンターとは仲良くなっており、今ではこの禅センターを通して小さなエルルバッハ市が全国に知られて幸運なことだと思っていると話され、最後に禅センターの更なる発展を祈ると結ばれました。

次は曹洞宗宗務総長釜田隆文師の祝辞を佐々木総監が代読されすぐにドイツ語でも読み上げられました。今日の中川正壽堂頭が1979年の渡独以来の37年に亘る布教活動の中で様々な困難を乗り越えて道心に燃え誓願を忘れず、1996年に禅センター普門寺を設立、2006年に晋山結制、僧堂開単を行い、毎年多様な教化活動が展開され、参禅者支援者の浄行と献身的な協力により今日の普門寺を築かれたと敬意と感謝を述べられたものでした。

このあと2013年にも公演に来ていただいた横田鈴琥(尺八)杵屋五三魅(長唄三味線)の両先生のほか八人の方々による邦楽コンサートまた踊りが披露されました。本堂に食卓テーブルを並べその上にカーペットを敷いて舞台とし、客席は本堂をはみ出して芝生の上にたくさんのビヤガーデンの椅子を並べました。熱中して聴きほれる人またあまりに聞きなれない音楽に途中から散歩に出る人と様々でした。全体としては大好評でした。公演後はコーヒー、お茶、ケーキが出て木陰で話しに花が咲き、また思い思いに池あり菜園ありの1万5千平方メートルの境内を楽しんでいました。

 

 

 

ドイツ普門寺創立20周年ではありますが、伽藍と境内の整備、サンガメンバーの育成と団結、若い世代への働きかけ、禅センター普門寺の経営と人事、冬の上求菩提の自利行、一年を通じての様々なコースを提供する利他の献身行、摂心を中心とする坐禅の行と提唱やスタディーコースの解との中道のバランスなど三次元四次元的に複合し合って発展していかねばなりません。しかし根本は万古不易、道心を発し参師聞法工夫坐禅、身心を脱落し迷悟を放下し、自利利他の菩薩行に邁進することであります。宗祖を通じて釈尊に帰り、釈尊を通じて自己に帰る。この自己とは全世界にほかならず、生きとし生けるものすべてが全世界全自己であると承知して、志を新たにして普門寺の有縁無縁の方々とともに大慈大悲の誓願行を貫くべく佛神に加護を祈るものであります。

今日の世界は1年が20年に当たる速さで動いているのではないかと思われます。
その中にあってドイツの大地に根を張る普門寺は上述の使命を果たすべく努めてまいります。今後ともご指導ご鞭撻よろしくお願い申し上げます。

(2016年9月8日記す)

ドイツ普門寺堂頭 中川正壽 九拝